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たいへん遅くなりましたが、去る2月24日(日)に開催された「権利擁護・成年後見インストラクター養成講座」について、その概要をお知らせいたします。 前回2月11日(祝)に続くこの講座。保護者・支援者を対象にした講座は、午前10時から昼食を挟んで午後3時半まで。内容は実に濃いものでした。また今回は午前中、知的障害者自身を対象にした「本人ワークショップ」も開催されました。 さて、保護者・支援者を対象にした講座の午前中は、戸枝陽基さんによる権利擁護ワークショップでした。戸枝さんは、愛知県の社会福祉法人「むそう」(法人本部を中心に、生活支援、就労の場、生活の場など多角的に経営しています。)の理事長です。 ![]() 本題に入る前に、社会福祉法人「むそう」の前身であるNPO法人「ふわり」の活動理念がとても気に入っていますので、その沿革とともに紹介しておきましょう。
最後の『誰もがいつかは人の支援を必要とします。』という一文がいいですね。 さて、その戸枝さんの話の概要(要旨)です。(画像は、戸枝さんのご了解をいただいて使用しています。) ○ある母親からの依頼にまつわる話から・・・ ・末期がんを通告された母親が、社会福祉法人「むそう」の施設を利用している我が息子の将来を案じ、全財産と共に自分に託そうとした。 ・しかし、自分はそれについては断固断った。 ・息子さんの将来は長い。一方、施設長は世代交代する。二代目・三代目がどのような人物であるか、その質の保障はない。 ・サービス提供者がお金を預かるのは問題である。合法的に使い込むことさえできる。特定の施設に子どもを将来を預けてはだめ。結局は息子さんの選択肢がなくなる。預かった施設が他の施設を紹介するわけがない。 ・最高の後見人に託して、その時その時最高の施設を選択することが良策である。 ・後見人であれば、無通告で施設を視察できる。親が安心して死ねる状況をつくる支援者となりうる。 ・その母親は、26歳の息子に生活支援と権利擁護システムを整えて、46歳の生涯を終えられた。 ○遺言書の大切さについて・・・ ・自分の意志が表明できない子どもさんがいる場合は、親とし遺言書を作成しておくことが大切である。 ・遺言書の内容は、財産管理に関することもさることながら、むしろ身辺監護に関することの方が大切である。親亡き後、子どもにどのような生活をさせたいのかということについてである。 ただ、親が背負ってきた苦労を兄弟に背負わせるような発想があってはならない。兄弟に世話をという親の発想は、親と子を同化した発想である。 ○権利擁護とは・・・ ・知的障害者が「ひどいめにあった」としてあげた内容がある。「入店を拒否された」「ホームの食事がまずい」「不審者扱いされた」「エッチなことを他人にされた」・・・・などである。様々に人権が侵されている現状ある。しかし、ややもすると最大の人権侵害者は親であることが多い。注意すべきである。 ・権利擁護とは、知的障害者がひとりで決めることが難しいことを、ともに考えること、ともに守ること。知的障害者に取り消すことが選べるようにすること。 ・親だから言えないこともある。親には言えないことがある。だから親以外に、ともに考え、ともに守るシステムがいる。このシステムをうまく使い分けることが必要。 ○ひとりで決められないこと、困ったことなどを・・・ ・子どもが20歳を過ぎれば、親権はない。言うなれば、親といえども親戚のおじさん、おばさんと同じ立場。このことに早く気づかなければならない。 ○できること、できなくなること・・・ ・成年後見制度を利用すると、できるようになること、できなくなることを承知しておくことが必要。先の相談のあった母親の息子さんは、選挙に行くことをこの上なく楽しみにしていたこともあって、「後見」でなく「補助」にした。安心と不自由の関係を理解し最適の支援システムを利用したいものである。 戸枝さんのあくまで知的障害者本人の立場に立った話(それは究極的に親御さんの願いに通ずること)によって、前回の研修では「遺言書なんて・・・」「そこまでしなくても兄弟は・・・」と思われていた方々も多く、成年後見制の利用とセットで考え直してみようと思われ始めたようです。特に、末期ガンを通告された母親が我が子が生きる環境・条件づくりに最後の力を注がれた映像は、親御さんでもある各地域育成会代表の皆さんに、大きな衝撃を与えたようであり、親亡き後の生活設計の必要性、親と成年後見との違いなどへの理解が一気に深まったようにも見えました。 それにしても、戸枝さんの精力的で底力のある実践活動には感服します。戸枝さんは1968(昭和43)年10月生まれの39歳・・・まさに脂ののりきったところです。今後どのように福祉にインパクトを与え続けるのか、その活躍がとても楽しみです。(よい刺激になります。) と同時に、そうした彼が経営する社会福祉法人「むそう」の実際活動を見てみたくなりました。理念も経営手法も法人経営上大いに参考になる一つのモデルのようにも思えるものですから・・・。 さてさて、文量が思いのほか多くなりました。 講座午後の部については、次回以降にまわすことにいたします。 安芸の宮島 == おりづる作業所の製品紹介は、本ブログ「マイリンク集」 からどうぞ!== ☆☆☆ 関連の本や話題の本を紹介しています! ☆☆☆ <余暇情報> デジタルカメラによる写真画像を展示しています。 お時間があれば、写真画像館にどうぞお立ち寄りください。 http://www.geocities.jp/kenari132/ |
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